
2025年2月をもって一時休館となった“二代目”の帝国劇場。
阿部事務所、建築家・谷口吉郎の設計により1966年に竣工し、半世紀以上にわたって多くの人々に親しまれてきました。1911年開場の初代帝劇から継承した進取の精神のもと、世界屈指の劇場を目指して建設され、国内において類を見ない大規模かつ最先端の舞台機構、最新鋭の音響照明設備を活かした、幅広いジャンルの演劇作品が上演されてきました。


一時休館にあたり、東宝演劇部が標榜する“大衆性と芸術性の融合”のモットーの元、 110年を超える帝劇の灯を絶やさず、“二代目”帝国劇場の建物としての魅力を再発見し、新たな ステージへと継承するプロジェクトとして「帝劇 Legacy Collection」を始動。
本来劇場解体の際に廃棄となる劇場の客席、照明、手摺り、柱の自然石などのマテリアルを、新たなアイテムへと生まれ変わらせました。
家具から小物まで幅広いラインナップを実現するため、7組のクリエイターと企業(狩野佑真、小宮山洋、SAKUMAESHIMA、清水久和、HIGHTIDE、本多沙映、矢橋大理石)が参加。各クリエイターがマテリアルの中から自らプロダクトへと昇華したい素材を選定し全30種のアイテムを開発。 製造は主にカリモク家具が担当しました。
KARIMOKU RESEARCH CENTER・1F THE ARCHIVEで開催した「帝劇 Legacy Collection展」の展示空間設計は、YOHAK DESIGN STUDIOが担当。 ステージ上での演者やセットの立ち位置を記すバミリを活用した、舞台を彷彿とさせる会場構成となっており、30点からなるアイテムと帝国劇場で使用されていたマテリアルを演劇中の1シーンをイメージした配置計画となっています。 また、展示台は各アイテムを製造したカリモク家具のファクトリーで使用されている台車を使用。台車はプロダクトを制作する過程で、工場のバミリに合わせて移動していきます。 プロダクト・マテリアル・制作過程における道具が様々な場所から集まり一同に会する場を、バミリという目印によって再構築した展示になりました。
HIGHTIDE, Sae Honda, Yuma Kano, Yoh Komiyama, SAKUMAESHIMA, Hisakazu Shimizu (S&O DESIGN Inc.)
Stone specialist: Yabashi Marble